卒業年度：０８年 小方 陽介
合格大学：筑波大学医学群医学類
【中学3年間】
私は部活が忙しく，家も遠かったので塾には行かず，英語は全て自分でやっていました．とは言っても中学の間はとにかく学校で与えられる課題をしっかりとこなしていれば十分でした．特に授業中にForestの暗唱文例集のCDを毎時間流していただいたので，それをシャドーイングしていたら，全文だいたいスラスラと言えるようなりました．基本的に，英作文も文法穴埋めもこの暗唱文例集さえ完璧に押さえておけばある程度何とかなると思います．これは高校に入ってから非常に武器になりました．もう一つ大きかったことは，シリウスを空き時間にどんどん進め，できるだけ早く終わらせたことです．シリウスをしっかりやれば，文法は本当に最後まで困ることはなくなると思います．中学の間にやっておきたいことは，文法をしっかりとマスターすることです．ただし，やるからには穴が無いよう徹底的にやりましょう．覚えていないことが出てくるたびに必ず基本に戻って頭の中で整理することが大切です．逆に中学の間に文法さえしっかり押さえることができれば，高校に入ってから非常に楽になるでしょう.
【高校１・2年】
高校に入ると，やはり塾で真面目にやっている人たちには敵わなくなりました．そこで，高１の２学期くらいから自分で参考書を買ってやるようになりました．最初は基本的な構文をまとめた本を，（ノートに）全訳→確認の流れで，何度もやり，構文を頭に入れました．高２の１学期まではひたすらそれを繰り返していました．構文は下線部和訳や並べ替え問題，正誤問題などでよく出題される箇所です．個人的に構文を覚えるのは大変でしたが，何度も繰り返すことによって頭に入れるようにしました．高2の夏休みくらいからはひたすら英文を読み込みました．「プラチカ」シリーズ（河合），「やっておきたい」シリーズ（河合），「出る！出た！」シリーズ（河合），『英語長文問題精講』（旺文社）などを1日１～２長文ずつ（頭の中で）全訳→確認の流れで毎日解き進めました．あせって１日に何章も進める必要はないので，確認の際は１文１文丁寧に自分の納得のいく解釈ができるまで考えることが大切です．これを続けるだけで，グーンと英語の力が伸びました．あとは英単語をどれだけ覚えるか，だと思います．自分の場合，英単語は学校の小テスト(データベース5500)だけで十分間に合いました．データベースは通学電車の中で目を通すようにしていました．学校で与えられる英単語集はかなりレベルの高いものなので，基本的にどこの大学を受けるにしても対応できると思います．
【高校３年】
私の場合は，高2の間に英語を一度仕上げてしまおうと思い，高2の間は英語ばかりやっていて，実際成績も上がりました．なので高3になってからはメンテナンス程度にとどめ，今までやってきたことを忘れないようにしていました．
最後に
英語はある程度文法と単語，構文を頭に入れたら，後はひたすら長文を読み込めば，どんな問題にも対応できるようになります．実際に受験勉強をして実感したことは，岡田先生もよくおっしゃっていましたが，最後はこれまでに自分がどれだけの量の英文を読んできたか，にかかっている，ということです．英語ができるようになりたければ，とにかくたくさん英文に触れましょう．なぜならそれが英語ができるようになるための一番の近道だからです．
【miscellaneous thoughts】
「中学の間はとにかく学校で与えられる課題をしっかりとこなしていれば十分でした」
これがなかなか出来ません．
「シリウスをしっかりやれば，文法は本当に最後まで困ることはなくなると思います」
これもなかなか出来ません．特に「しっかり」の部分が．
「覚えていないことが出てくるたびに必ず基本に戻って頭の中で整理することが大切です」
これはさらに出来ません．特に「基本に戻って」の部分が．
「やはり塾で真面目にやっている人たちには敵わなくなりました」
これはとても面白い．特に「真面目に」の部分が．だって小方君の上に何人いると思いますか．さらなる高みを目指し「自分で参考書を買って」筑波の医学部に合格したわけです．
「最後はこれまでに自分がどれだけの量の英文を読んできたか，にかかっている」
下線を引いたのは小方君です．高３の２学期後半の英語力は相当なものでした．確か，どこかの難関国立大模試で英語の成績は全国で１０番以内に入っていたはずです．
高２のときです．最終下校時刻近くになり，教員日直だった僕が北校舎の見回りをしていたら，夕日が差し込む教室で小方君がポツンとひとり黙々と勉強していました．「カッコイイなあ」と思いました．